導入して終わりにしない介護DX。眠りSCAN・トイレDIARYの活用から見えた、エクセルシオール秦野の“その後”

エクセルシオール秦野

以前の記事では、エクセルシオール秦野における介護DX導入の背景をご紹介しました。

人手不足、業務負担の増加、記録業務の煩雑さ。
そうした課題に向き合うために、同施設では補助金を活用しながら、眠りSCANやトイレDIARYといった介護テクノロジーの導入を進めました。

ただ、介護DXで本当に大切なのは、機器を導入することそのものではありません。
導入した機器が、施設でどのように使われ、スタッフの業務や利用者様のケアにどう活かされているのか。そこまで見ていくことで、初めて「DXを進める意味」が見えてきます。

今回は、エクセルシオール秦野での導入後フォローアップの様子をもとに、介護DXの“その後”をご紹介します。

導入機器は「眠りSCAN」と「トイレDIARY」。3階フロアで運用を開始

エクセルシオール秦野では、3階フロアを対象に、眠りSCAN15台、トイレDIARY10台を導入しました。

眠りSCANは、利用者様の睡眠状態や覚醒状況を把握するための見守り機器です。一方のトイレDIARYは、排泄の状況を記録・確認するための機器として活用されています。

どちらも、介護施設における「見えにくい情報」をデータとして把握しやすくするためのものです。夜間の巡視、排泄介助、起床時のケア、服薬や排便状況の確認など、日々の介護業務と密接に関わる場面で活用されています。

夜間巡視の判断材料として活用。スタッフの負担軽減にもつながる

眠りSCANの活用で特徴的だったのは、夜間巡視の判断材料として使われている点です。

従来、夜間帯はスタッフが実際に居室を訪問し、利用者様の様子を確認する必要がありました。もちろん必要な巡視は欠かせませんが、すべてを目視確認に頼ると、スタッフの身体的・心理的な負担は大きくなります。
今までは夜間巡視のたびにドアの開閉の物音で覚醒されていた入居者様が、眠りSCANを導入した事によって一晩を通して、物音で覚醒することなく眠れるようになりました。スタッフだけでなく入居者様の負担軽減にもつながっています。

また、眠りSCANを活用することで、利用者様が眠っているのか、覚醒しているのかを確認しながら、巡視のタイミングや声かけの判断に役立てることができます。
覚醒状況を見ながら排泄介助につなげたり、入眠状況を確認したりすることで、必要なケアをより適切なタイミングで行いやすくなります。眠れていないと思っていた入居者様が、実際は眠れていて、不用な眠剤を処方せずに済んだ事例もありました。

「なんとなく様子を見に行く」のではなく、「状態を確認したうえで必要な対応を考える」。この変化は、介護DXが施設にもたらす大きな価値のひとつです。

モーニングケアにも変化。優先順位をつけやすくなる

眠りSCANのデータは、夜間だけでなく、朝のケアにも活用されています。

たとえば、起床前後の状態を確認することで、どの利用者様からモーニングケアに入るべきかを判断しやすくなります。朝の時間帯は、介護施設の中でも特に業務が集中しやすいタイミングです。限られた人員で複数の利用者様に対応するためには、優先順位づけが重要になります。

睡眠や覚醒の状態を確認できることで、スタッフはその日の状況に応じて動きやすくなります。これは、単なる業務効率化ではなく、利用者様一人ひとりの状態に合わせたケアにつながる取り組みでもあります。

トイレDIARYで排泄状況を把握。ケア判断の材料に

トイレDIARYは、排便の観察や排便回数、内容の把握に活用されています。今回は排便があいまいな入居者様を対象に10台導入しました。

介護施設では、排泄状況の把握は非常に重要です。
排便の有無や回数、状態の変化は、利用者様の体調管理やケア方針の判断に関わります。

トイレDIARYを活用することで、排泄に関する情報を確認しやすくなり、緩下剤の見直しなどにもつなげられます。これまでスタッフの記憶や記録に頼っていた情報を、より整理された形で確認できることは、施設にとって大きな意味があります。

排泄ケアは、利用者様の尊厳にも関わる繊細な領域です。だからこそ、感覚だけに頼るのではなく、データをもとに状態を把握し、必要なケアを考えることが大切になります。

フォローアップで見えてきた、次の改善ポイント

介護DXは、導入した時点で完成するものではありません。

エクセルシオール秦野のフォローアップでは、施設での活用状況だけでなく、今後の運用に向けた課題も整理されました。

たとえば、機器の設置位置の確認。センサーや機器は、置けば必ず正しく機能するというものではありません。利用者様の状態や居室環境に合わせて、適切な位置に設置されているかを確認する必要があります。

また、判定基準やデータの信頼性についても、施設で使いながら確認していくことが重要です。表示された情報をどう読み取り、どのような判断につなげるのか。ここが曖昧なままだと、せっかくの機器も十分に活用されません。

さらに、運用ルールの標準化や、データ活用の定着も今後の課題として挙げられました。つまり、導入後のフォローアップでは、「使えているか」を確認するだけではなく、「よりよく使うために何を整えるべきか」まで見ていきます。

介護DXの本質は、施設に合った運用を育てていくこと

今回のフォローアップから見えてきたのは、介護DXの本質です。

介護テクノロジーは、導入した瞬間にすべての課題を解決してくれるものではありません。
大切なのは、施設の業務にどう組み込み、スタッフがどう使い、利用者様のケアにどう活かすかです。

眠りSCANによって睡眠や覚醒の状態を確認する。トイレDIARYによって排泄状況を把握する。そのデータをもとに、巡視や排泄介助、モーニングケア、服薬や排便管理の判断につなげていく。こうした一つひとつの積み重ねが、介護施設の業務改善につながっていきます。

そして、その積み重ねを施設任せにしないこと。ここに、BCCの介護DX支援の価値があります。

導入前から導入後まで。BCCは“施設で使われるDX”を支援する

介護DXに取り組む施設が増える一方で、次のような不安を抱える施設も少なくありません。

「どの機器を選べばよいかわからない」
「補助金を活用したいが、手続きや調整が不安」
「ネットワーク環境まで整えられるか心配」
「導入しても、スタッフが使いこなせるか不安」
「データをどう業務改善に活かせばよいかわからない」

BCCの介護DX支援は、機器を導入して終わりではありません。
補助金対応やネットワーク構築、機器導入の調整に加え、導入後のフォローアップを通じて、施設での活用状況や改善ポイントを整理します。
エクセルシオール秦野の事例でも、導入後の運用を確認することで、眠りSCANやトイレDIARYが実際の業務でどのように使われているのか、そして今後どのような点を整えるべきかが見えてきました。

介護DXで大切なのは、機器を入れることではなく、施設で使われ続ける仕組みにすることです。
人手不足や業務負担、記録業務、夜間巡視、排泄ケアに課題を感じている施設にとって、BCCの介護DX支援は、導入前の相談から導入後の定着までを一緒に進める伴走型の選択肢になります。

まずは、自施設の課題を整理するところから。
そこから、施設に合った介護DXの一歩が始まります。
施設概要
名称 エクセルシオール秦野
所在地 神奈川県秦野市今泉607-4
施設類型 介護付有料老人ホーム(特定施設入居者生活介護)
定員 67名
開設 2008年2月
運営法人 株式会社エクセルシオール・ジャパン
URL https://www.excelsior-hadano.com/
公式Instagram https://www.instagram.com/excelsior__hadano
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